コンロの火はなぜ消し忘れる?冬のキッチンに潜む出火原因
鍋物や煮込み料理がおいしい季節になりました。冬は台所に立つ時間が長くなり、火を使う機会も自然と増えていきます。
その一方で、キッチンは一年を通して火災の起きやすい場所のひとつです。毎日使う場所だからこそ慣れが生まれ、ほんの少しの油断が出火につながることがあります。冬のキッチンに潜む危険を、あらためて見ておきましょう。
天ぷら油はなぜ発火するのか
キッチンの火災で特に多いのが、揚げ物の最中に起こる油の発火です。
天ぷら油は、火にかけ続けると温度がどんどん上がっていきます。ある温度を超えると、火を近づけなくても油そのものが燃え出してしまいます。鍋に火が入っていなくても、加熱しすぎれば自然に発火するのです。
危ないのは、揚げ物をしている途中でその場を離れてしまうことです。電話が鳴った、来客があったといったわずかな時間でも、油はぐんぐん熱くなります。戻ったときには火が上がっていた、という事態が実際に起きています。揚げ物のあいだはコンロのそばを離れないことが、何よりの備えになります。
「ちょっとだけ」の消し忘れ
揚げ物に限らず、火にかけたまま忘れてしまう消し忘れも、冬によくある出火原因です。
煮込み料理やゆで物は、火にかけてから仕上がるまで時間がかかります。その間に別の家事をしたり、つい座り込んでしまったりして、火にかけていること自体を忘れてしまう。鍋の中身が空になっても火が残り、焦げついて発火するというケースです。
少しのあいだだからと油断せず、キッチンを離れるときは火を止める習慣をつけておきたいところです。どうしても目を離すなら、タイマーをかけておくだけでも気づきやすくなります。
意外な落とし穴、着衣着火
火が衣服に燃え移る着衣着火も、知っておきたい危険のひとつです。
コンロの奥にある調味料を取ろうと手を伸ばしたとき、袖口がコンロの火に触れて燃え移ることがあります。ゆったりした服や袖の広い服を着ていると、気づかないうちに火に近づいてしまうのです。
防ぐには、火のそばで腕を伸ばす動作をなるべく減らすことです。調理のときは、袖が広がりにくい服装を意識したり、腕まくりをしたりするだけでもリスクは下がります。コンロの奥に物を置かない工夫も役立ちます。
キッチンでできる予防
キッチンの火災は、日頃のちょっとした心がけで大きく防げます。
基本は、火をつけているあいだはそばを離れないことです。どうしても離れるときは、短時間でも火を止める。これだけで多くの出火を防げます。コンロのまわりに燃えやすいものを置かないことも大切です。ふきんやキッチンペーパー、油の飛んだ壁など、火が移るきっかけは身近にあります。
調理中の換気も忘れないようにしましょう。ガスを使う場合は、不完全燃焼を防ぐためにも空気の入れ替えが必要です。油汚れをこまめに掃除しておくと、万一のときに燃え広がりにくくなります。
キッチンの備えを確かめておく
火の扱いに気をつけていても、万が一ということはあります。そんなときに頼りになるのが、住宅用火災警報器と住宅用消火器です。
キッチンは火災の起きやすい場所だけに、煙や熱をいち早く知らせてくれる警報器が正しく働くかどうかは重要です。あわせて、初期の小さな火を消し止める住宅用消火器が、すぐ手に取れる場所にあるかも確かめておきたいところです。設置してあるだけで安心せず、作動する状態か、期限が切れていないかに目を向けておきましょう。
飲食店など火を多く扱う建物では、消火設備が正しく機能するかどうかを専門的に点検しておくことが欠かせません。火を使う季節を迎える前に、設備の状態を把握しておくことが、人と建物を守ることにつながります。
火のそばにいる習慣が出火を防ぐ
冬のキッチンの火災は、その多くが火から目を離した一瞬に起きています。揚げ物のあいだは離れない、キッチンを出るときは火を止める。この当たり前の習慣こそが、出火を防ぐいちばん確かな方法です。火を使う時間が増えるこの季節、台所での動きを一度振り返ってみてください。
合同会社ワイオーテックでは、消防設備の点検を通じて、住まいや建物の安全を守るお手伝いをしています。「消火器や火災警報器の状態を確認したい」「建物の消防設備を点検してほしい」という段階からでも、お気軽にご相談ください。
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